2009年2月24日にリリースされたかりゆし58の6枚目のシングル
8分の6拍子が奏でる力強さと切なさあふれる別れの曲です
アコースティックの力強さが終始根底にあり、思い切り引けばそれだけ哀しさも膨らむ効果的な演奏が成されています
間奏及び最後は沖縄の民謡のような曲調となるのは彼らのらしさを窺わせます
Aメロは写実的な歌詞をかなりのペースで言い回し、何かしら混乱しない程度の目まぐるしさを感じますが
その分サビはかなりシンプルに直球でテーマを伝えるような歌詞が続きます
PVは学校を卒業する女学生との別れ、さらに事故で帰らぬ人となった別れが二重に描かれています
愛する人や友達、その思いもよらぬ別れも日々で起こり得るが、それを忘れずとも前を向いて歩き続ける強さも浮かび上がります
ドラマ『銭ゲバ』の主題歌であり、この曲のジャケットも松山ケンイチ演じる銭ゲバのアップとなっています
サビでキャッチーなワードを用いてAメロなどの対比によるサビの盛り上がりを効果的に見せる構成が理に適った状態で盛り込まれており
サビの最初「さよなら~」はとても覚えやすく心に残るフレーズの代表です
また変に楽器を増やさず、基本的な演奏構築に留めた、特にアコギを前に押したサウンドがさらに言葉に切なさを乗せます
8分の6拍子も小節の1拍目を気にせず流れるような一定の演奏を生み出しますし、ギターにとっても演出がしやすくなります
演奏が一転するのは2回目のサビ後の間奏のあとくらいであり、他はほぼノンストップにビートが刻まれとまらない感情を表すようです
サビは少し高めの音程が終始続くため、最後の方は声が続かなくなる可能性もあります
Aメロも決して低いとはいえない声域で更に早い口調がプラスされ、舌が回らなくなることもあるかもしれません
よく聴いてリズムをしっかりと把握したいところです
サビの歌詞がシンプルなだけにシンプルな声量が求められるため
紛れの少ない素直な別れに対する強さを示したような歌詞を発音よく歌いたいです
また単なる力強さというわけでもなく、音程に気を配った丁寧さも垣間見えるため
純粋なシャウトに持ち込むわけではなく、切ない雰囲気づくりもできれば意識したいといえます
あらゆる別れは誰にでも起こるもの
それを経た上でどういった志を持つか、考えさせる一曲です
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