2010年12月1日にリリースされたアルバム『SENSE』収録曲
歌詞も曲調も切なく暗いナンバーです
同アルバムでも極めて静かでムダがなく、ピアノとギターのみの演奏となりますが故にそれぞれの存在感は重要
2回目のAメロは口笛で表現され、更に切なさを煽る感じです
メロディもよく何度も聴いているうちにかなりしんみりしてくる曲であり
他曲と比べると地味ですがじっくりくるものがあります
「蒼」は青よりも青みがかり、一方青はみどりに近い色合いの意味が本来あります
また蒼は色つやがない、あわてふためくさまなども意味し、そういった青よりも感じる深さが感じられます
また古代中国において青が春や若さ表し、いわゆる「青春」という言葉にも使われることから想像はつきますが
年齢的に若くなくてもアイデンティティの確立は難しい、いわば精神的な若さを表し
またそこに深みと重みを乗せるため、意味が近くより重量感のある「蒼」を選んだのでしょうか
そう考えるとこの曲の眼前には蒼一色の景色が思い浮かばれるようです
人生におけるもがき苦しみを各所書き連ねたそのひとつひとつは誰しも共感できそうな経験が混ざっています
歌いだしからかなりの重みを表していき、臨場感を得るためのつかみに成功しなければなりません
「自分では~」から勝負は始まっているかのごとく、かなり気持ちを込め一語ずつ丁寧に見ていきたいです
心の声のような歌詞が多いため、共感する出来事を思い描きながら感情を込めるとかなりよい結果となるはずです
サビの「ただただ~」は自分の現状に嫌気や倦怠感のようなものがとても表れ、また曲の最高音であるため
叫ぶ気持ちながらもここも丁寧に歌い上げたいです
悲観的ながらも落ち着き丁寧に、それがこの曲の臨場感を出す歌作りになるといえます
かなりのしっとり感を引き出すこの曲
シンプルに静けさを求める場合はオススメです