2008年8月20日にリリースされた嵐の23枚目のシングル
怪しくも感情を露わにしたようなアップテンポでダークな感じが漂う曲です
両A面として同CDに収録されている『風の向こうへ』を光とするとこちらは闇
「謎・悲しみ・憎悪」といったテーマはある意味人間の隠れた人間らしさを表しているようにも思えます
そのコンセプトの通りオーケストラをバックとした演奏には何かしら闇の危なさといったものが感じられ
そこから逃避するかのようなサウンドと、それでも魅了される相反する気持ちが入り交ざるようであり
それこそが人間の性、いわゆる真実=truthなのかもしれません
ドラマ『魔王』の主題歌でもあり、同ドラマは嵐のリーダー大野が主演を務めています
2008年の年間オリコンチャート1位でもあります
バストラムのロールから始まるオーケストラをバックとした危機感をも思わせる独特の演奏
バイオリンのスタッカートやピアノのオクターブ奏法にも聞こえる音の交わりは何か焦りを感じさせます
それでも聴き入ってしまうその世界観は同アーティストの『MONSTER』のようなダークファンタジー色は感じられず
いわば本当の闇で起こるパニックまではいかずともハプニングものを彷彿させます
サビのハイテンポな熱唱もそれはクールに、もの哀しさも覚える程であり
それがサビの最後の静かな終わりにより裏付けさせますが、一転してテンポは戻るためその余韻に浸っているヒマはないとの訴えを起こしているようにもとれます
ミステリアスな中にも人が持って当たり前の心の闇の部分を熱い氷で表現したような曲調です
Bメロ及びサビがボチボチ難解なメロディであり、アップダウンが激しいため音程は外さずしっかりとっていきたいところ
サビは少し高めですが近年の無茶なキーをとる曲と比べるとそこまで高くはないため、とにかく音程を外してイメージが崩れるということは避けたいです
特にサビの入りである「悲しみ~」は直前が低音であるだけにかなり引き立つので絶対に外したくない場面です
サビの最後の裏声はあれだけアップテンポながら落とすところは落とすというメリハリをつけるのにふさわしく
少しのパートですがかなり速度を落とししんみりさせたいですね
Bメロはコーラスも入りますが、この曲の闇と悲しさの表現を引き立てる部分なためできれば他の人に歌ってもらいたいですが
「潜む」を犠牲にすれば一人で歌えなくもないのでそこら辺は臨機応変に
闇・悲しみに焦り・危機感を加えたようなこの曲
独特な世界観を是非堪能してみてください