2013年7月31日にリリースされたmilktubの4枚目のシングル曲
分かりやすい歌詞とアッパーで迫力ある歌とサウンドが魅力的な曲です
アニメ『有頂天家族』の主題歌であり、もともとは小説である同作品のキャッチフレーズや多用される語を用いた、まさにこの作品のための曲であるといえます
京都の下賀茂近辺を舞台とし、人が蔓延る世の中で生き残りをかけた狸一族という設定である切羽詰まった状態であるにもかかわらず
「おもしろくなければ意味がない」という持論に従いハチャメチャな行動を繰り返す狸を中心に繰り広げられるコメディドラマであり
「おもしろきことはよいことなり」「阿呆の血のしからしむることだ」といった作品を表すフレーズが、同曲の歌詞の各所に使われています
曲のコンセプトもそれに従いおもしろさ、バカらしさを追求し、とにかくハイテンションで盛り上がりを見せつつ
そのオーバーな盛り上げ方はまさに今ある悩みを吹っ飛ばすようなものとなっています
しかしその中にはおもしろさはやってくるものではなく、自分がそうするものというメッセージも存在し
自分の行動の責任性も問われるような、今後の人生を決断するための後押しにもなってくれます
盛り上げの代名詞とも呼べるようなそのアッパーで混じりっけない純粋な力強い暖色をかもすような曲調はあまり類をみません
盛り上げの中にも少し暗さを持ち、サビ以外で少し落とすような手法をとる曲は存在しますが
この曲はひとっつも落とさず、更にサビでは最上級の盛り上げを見せる一直線な感じがとてもいいです
なんだか常に笑顔で歌ってそうな感じであり、インパクトも十分与えてくれます
また個人的には同小説及びアニメもオススメであり
人が純心さをいかに持ち続けるか、それが社会においてどれだけ難しいかを考えさせるような主題がとても好みです
純粋さを持つためには、常に純粋さを保つための試行錯誤が実は必要であり
めまぐるしく変わる社会や環境で純粋さを持続させる複雑性という相反する考えを両立させなければならない
そんなことを考えさせてくれます
あなたは純粋さを持っていますか
日々の疲れや迷いや悩みを持っていても、この曲を歌っているときはそういったことを忘れ素直に騒ぎたいところ
この曲に必要なのはおもしろくありたい、騒ぎたいという純粋さです
しかし思ったよりサビは高音で、それを聴かせる騒ぎにするにはチェストボイス、腹から出た声が多用要ります
シンプルなモノほど完璧に歌うのは難しい、ごまかしのきかない曲において単純な声量が問われます
声量が劣るとシャウトしてしまい雑になってしまうため、腹から歌いたいところです
またこの曲において一見単純な歌詞が作品を表す重要なフレーズとなっており
真に伝えたいコンセプトが詰まっているため、はっきりと曲中で言っておきたいです
混じりっ気ないシンプルな盛り上がりを見せるこの曲
是非一度聴いておきたいです