2009年6月10日にリリースされたMONKY MAJIKの11枚目のシングル曲
ピアノの静かなサウンドと、ギターの流れるサウンドが印象的なロックバラードです
ドラマ「アイシテル~海容~」の主題歌であり
息子を殺害された母親の、加害者への憎しみの気持ちが時の流れとともに変容していく心情を描いた作品です
「アイシテル」がカタカナであるのは、おそらく「愛」という言葉が恋愛だけでなく親子愛や人を敬う気持ちなどももち
「そもそも愛とするとは」ということを原点から考えるため、この言葉に何も意味を持たせない状態を表した結果なのでしょう
カタカナはロボットなどのセリフでもよく使われるように、言葉をうまく使いこなせていない状況を表すのに適していますし
「愛してる」をうまく使えていない状態を表し、そこからドラマやこの曲を通してこの言葉の意味を理解していく、といいった感じでしょうか
ちなみに海容とは、相手の過ちや無礼を許すこと
ドラマにおいては加害者である11歳の男を、彼の背景などを知っていくことで母親の心境がどう変化していくのか(はたまた許すのか)といった意味があります
ドラマの話ばかりですが、ドラマのタイトルと同じこの曲にもほぼ同じ意味が込められているかと
歌詞では「『愛してる』の意味を教えてくれた」のようなフレーズがあるように
「愛してる」の意味について考える状況があります
理解できたことで、「アイシテル」が「愛してる」に変容したのでしょうか
Vo.メイナード・プラントと、同じくVo.ブレイズの織り成すハーモニーがサビで生かされており
とてもきれいな旋律に、多少荒々しいギターがバックサウンドに響いています
綺麗さに力強さが混ざったサビは聴く人の心に深く刻み込まれることでしょう
最後のサビは英語であり、「もっと強ければ」や「負けるな!」などの切望や力強い言葉があり
それほど理解は難しくないですが、英語が持つ魅力というものはやはりあるようで
発音などから日本語とは違う創造性や説得力が見受けられます
もちろんどちらがいいという話ではありませんが
バックサウンドに合わせた環境で歌の強弱をつけるのがいいかと思われます
簡単にいうと、最初のAメロはブレスを用いて問いかけるように
サビは「愛してる」を理解した、もしくは理解しようとする勢いと説得力を用いた力強さ
でもその中にも完全には理解できない部分も持ち合わせると、曲に奥深さが出ます
結局のところ曲の後半では「アイシテル」とカタカナの表記があり
完全な理解はこの曲を聴いたあとでも追求していかなければならない、そんな表れもあるため
理解しきって満足に至らないため、歌いきったというよりはまだ続くんだといった印象もあればいいです
それは歌い手の表情であったり、最後の余韻であったりなど、歌とは別の部分で表すこともできます
リスナーに完結させずにまだ突き詰めていかなければならない、そんな議題を残せるような終わり方が適していますが
それを歌で表すのは難しいですね
とりあえず歌の強弱をつけるのが具体的なポイントでしょう
あなたが考える「アイシテル」とは一体何なのか?
それを考えさせるようなこの曲、ぜひ一度聴いてください