2008年9月3日にリリースされたスガシカオの24枚目のシングル
ディスコ調で流れるアップテンポな曲は人の気持ちを軽やかにします
この曲自体メッセージソングではありますが、あまり真に迫るような強いメッセージ性があるというよりは
多少のばか騒ぎで誰に対しても敷居の高くないメッセージを投げかけているのが特徴です
サビの歌詞でも社会に閉塞感や孤独感を抱いている人に対して「この指とまれ」で誘っており
その後ムリに何かをする必要はないというメッセージを掲げています
何かをしよう、諦めるなという言葉ではなく
特別何かをする必要はないという現実味のある一種の応援は、そういった人たちに現実を振り返るきっかけを与えてくれます
特別レベルの高い理想などを歌詞に込めるよりは、振り向くきっかけは人々にとってつくりやすく
唯一メッセージ性の強い「ハンドル手放すな!!」に対しても段階を踏むことで心に刻むことができます
PVにある多人数による奇妙なダンスも、この歌に少しでも入りやすいように施された工夫であり
多少ストーリー性のある映像とフレームの大きいメガネの幾多の登場も印象的である
ちなみに積水ハウス「シャーメゾン」のCMソング
イントロのベース捌きが特徴的な曲であり、このイントロはこの曲だなと容易に想像させることができます
ノリたい人は序章から身体が動くようなリズムとり、マイナスな気持ちならば興味を持たせるような前振りといえます
サビは特に歌詞の敷居の高くないメッセージ性がやはり印象的で、誰に対してもムリなく受け取ることができる内容といえます
共感的な状況な人に対する呼びかけと、結果頑張らなきゃいけないのか、いやそういうわけではない
しかし最後では「誰かの為に何かできる人」という、マイナスでない面を持ち合わせている人への投げかけも述べており
マイナスに思える自分にも既にプラスと思えるものを持ち合わせていることが想像されます
強いメッセージによるリスナーとのギャップを避けた、とても勉強になる歌詞です
PVに関しては、多少吹き出しそうな振り付けはぜひ一度見てもらいものです
本当に今抱えている問題が多少吹き飛ぶような一貫性のない多様なダンスとダンサーの表情は興味深いです
多少のノリとそこまで力を入れない感じで歌うのがこの歌のスタイルとしてふさわしいのではないでしょうか
誰もが気軽に聴くことができ、歌詞もある程度でも心に入るためには、歌い手は真に迫るような歌い方はナンセンスであり
しかしそこまで騒げない人にとっても聴きやすい、中間的な気持ちがフィットするように思えます
ハスキーさから連想させる切なさなどはこの曲ではあまり必要なく、表面は多少のばか騒ぎ
でもちゃんとリスナーを置いていくことのない視線の維持を感じさせる、余裕のある歌い方が適しているでしょう
「このゆびとまれ」と「ハンドル手放すな!!」は多少力強くでもいいでしょうし
この曲のメッセージワードとして強調してもよいと思われるため
聞き取りやすい発音が望ましいです
肩の力を落として誰でも受け入れやすいメッセージ性のこの曲
PVと合わせて是非聴いてもらいたいです