2008年6月4日にリリースされた高橋瞳の9枚目のシングル
せつなさと力強さを兼ね備えたロックバラードに近い曲です
イントロの強いギターの響きから始まったと思いきや、すぐにしんみりした静かな演奏に入り、サビではその力強さがまたみられるといった構成であり
この曲が持ち合わせる二つの側面がハッキリと別れて存在しています
タイトルは韻を踏んでおり、変えていくべき自分らしさと変わっていく街のせつなさの葛藤を描いたように見て取れます
見慣れた街を拠り所とするも、その風景がいつまでも同じということは叶わず
都市開発及び荒廃によりどんどん変化していくその姿に寂しさを覚えつつも、自分は変わっていかなければならない
そんな二つの心境が推察されます
また変動的な街でも、そこから見る夕日や空の移り変わりはいつ見ても不変的であり
変わるものと変わらないもの、それぞれの重要性の認識もしていくべき風に捉えられます
アニメ『図書館戦争』の主題歌でもあります
イントロとサビ、Cメロの激しさとAメロ・Bメロの静かな部分
この二つの側面の使い分けと入れ替わる場面が非常に多く、その分どちらも互いに引き立てあっています
しかしやはり静の部分により動の曲調にインパクトがより生じ、そこにグッとくるものがあるのはいわずもがな
心の躍動する感じがとても出ますし、メロディも激しい部分にもどこかせつなさを覚えるような敢えて少し綺麗さを濁したような旋律との印象を受けます
綺麗ごとだけの曲ではないと個人的に思いますし、自分のブルーな気持ちを変える、というよりは変えようと奮闘する様が効果的に表れています
上記の通り、静と動の二つの使い分けが要であり
曲調に合わせ心のオンオフといった感じを出し、メリハリのある歌い方にしたいところ
静が動を、動が静を互いに際立たせるような関係性を出すため、各フレーズを表す曲調に全面的に従うような志が展開を有利に進めるでしょう
サビは程よく高音が続くため、サビの最後まで声が続くようにしたいですが
高音のパートが長いため、時折裏声を使ったり、最後のフレーズの次はまた静なのでそれを醸すように裏声を用いても悪くはありません
またサビのあとのCメロのラスト「夢を追うってことを」の最後は裏声の方が次の静にうまくつなげることができます
まぁまたすぐにサビに入るわけですが
しんみりと力強さの両方を全体的に味わうことができるこの曲
自分が育った、あるいは心に残った風景を思い浮かべながら一曲いかがでしょうか