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w-inds. 『アメあと』 雨上がりの雰囲気と感情を重ねた元気になれる曲

アメあと

2008年4月23日にリリースされたw-inds.の24枚目のシングル曲
雨が止んだ際の晴れやかな気持ちを表したような綺麗な楽曲です

歌詞自体は雨上がりの風景とそれによる気持ちの変化を表したものですが
曲調はBメロまでしんみりとしているため、まだ雨が降っており、止んだ後のことをイメージしているのでしょうか
その後サビでは晴れやかな演奏で雨あがり後のはつらつさが出ています

PVでは枯れた木々や何かの欠片が散りばめられており
別の部屋では水色のボールが室内にしきつめており、それが雨粒である模様

部屋を行く毎に集められた欠片は最終的にはハートの形を模しており
空間を経ることで完成に近づいていく自分の心情及び相手への愛情を表しているものではないかと

屋内に雨が溜まることは雨漏りでもしない限りあり得ないので、そもそも雨とは人のブルーな、冷淡な心情を表しているのでしょうか
それを裏付けるものとして最初の部屋では探している緒方を無視し、次の部屋では千葉と共に欠片を探すVo.橘が見られます

アニメ『家庭教師ヒットマンREBRN!』のエンディングテーマでもあります


オススメは優しさと力強さ

綺麗かつしんみりさせる出だしから元気さを思わせるサビまでの、しかし常に含まれる優しさを感じさせる雰囲気は変に場面毎の意気込みを改めさせないところがいいです
つまり一貫性がありコンセプトが乱れない点がポイントです

サビも「I say yes!」から始まるキャッチーで気負いのない歌い方が他のメロディとの距離を感じさせなず、スッとはいる感じがいいですね

曲調は変わりつつも軸は変えない、PVもストーリー性がありいろいろな解釈ができそうです


歌うなら?

基本的にキーの高いw-inds.の曲、しかも高音部分を難なく歌えてこそ、この曲の雰囲気をプラスした歌い方ができるために少々段階がいりそうです

ポイントは優しさと力強さ、AメロBメロにおけるしんみりとした優しさは囁くような感じで
サビはバックサウンド共に多少の力強さを踏まえつつも、次のAメロに備えそれ程力まない程度が好ましいです

ストーリー的には最後のサビがブルーな気持ちの払拭につながるため、そこまで少し不安だった気持ちはなくさないよう歌いたいところ
本当の晴れやかさは最後までとっておきたいです

サビのパートは最後の方が音程が多少複雑なので、裏声を使いつつ外さないよう、雰囲気を崩さないよう中止したいところです

やみそうな雨、もしくは雨上がり後と人の心情を重ね合わせたを優しくも元気なれそうな曲
元気のないときに聴くとオススメです

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アメあと

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Mr.Children 『蒼』 人が抱える自分の弱さを再認識させる曲

sense

2010年12月1日にリリースされたアルバム『SENSE』収録曲
歌詞も曲調も切なく暗いナンバーです

同アルバムでも極めて静かでムダがなく、ピアノとギターのみの演奏となりますが故にそれぞれの存在感は重要
2回目のAメロは口笛で表現され、更に切なさを煽る感じです

メロディもよく何度も聴いているうちにかなりしんみりしてくる曲であり
他曲と比べると地味ですがじっくりくるものがあります


歌詞とメロディから考える「蒼」の意味とは

「蒼」は青よりも青みがかり、一方青はみどりに近い色合いの意味が本来あります
また蒼は色つやがない、あわてふためくさまなども意味し、そういった青よりも感じる深さが感じられます

また古代中国において青が春や若さ表し、いわゆる「青春」という言葉にも使われることから想像はつきますが
年齢的に若くなくてもアイデンティティの確立は難しい、いわば精神的な若さを表し

またそこに深みと重みを乗せるため、意味が近くより重量感のある「蒼」を選んだのでしょうか

そう考えるとこの曲の眼前には蒼一色の景色が思い浮かばれるようです

人生におけるもがき苦しみを各所書き連ねたそのひとつひとつは誰しも共感できそうな経験が混ざっています


歌うなら?

歌いだしからかなりの重みを表していき、臨場感を得るためのつかみに成功しなければなりません
「自分では~」から勝負は始まっているかのごとく、かなり気持ちを込め一語ずつ丁寧に見ていきたいです

心の声のような歌詞が多いため、共感する出来事を思い描きながら感情を込めるとかなりよい結果となるはずです

サビの「ただただ~」は自分の現状に嫌気や倦怠感のようなものがとても表れ、また曲の最高音であるため
叫ぶ気持ちながらもここも丁寧に歌い上げたいです

悲観的ながらも落ち着き丁寧に、それがこの曲の臨場感を出す歌作りになるといえます

かなりのしっとり感を引き出すこの曲
シンプルに静けさを求める場合はオススメです


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矢井田瞳 『37.0℃』 熱りと冷めの二つを持った悲観ソング

矢井田瞳 37.0℃

2006年11月22日にリリースされた矢井田瞳のアルバム『IT’S A NEW DAY』収録曲
暗い雰囲気に自我がとぶような刺さる歌詞を多く含んだ曲です

最初は静けさ、徐々に曲のムードが広がる曲構成であり、切なさがどんどん全面に押し出されるような雰囲気を持ちます
歌詞の内容も後ろ向きで複雑なワードが並べられそれらを表現しています

37.0℃はいわゆる微熱、高熱とはいかずとも身体の異常を発する数値であり
これは自分だけでなく自らを取り巻く社会に対しても少し異常な熱りの存在を示唆した多少風刺のきいたものとなっています

2006年6月21日にリリースされた『DEATH NOTE TRIBUTE』にも収録されています


熱があるもどこか冷たさを感じる悲観的ムードが展開

微熱はいわゆる人体の異常を表し、それを全体の問題にシフトしていくことで隠れながらにスケールの大きさを感じ取れますが
内容の箇所に多少の冷たさも感じるところはまた事実です

よくいう孤独や虚無感といった表現は心の冷たさや寒さなどのように置き換えられる点を考えると
熱りと冷めの相反するものを抱えた点でも意味深いものがありますし、歌詞にも「白い」や「氷点下」のようなワードが飛び交います

この二つの側面を同時に持つときも日常においてはありますし
盛り上がっているのだけれども何か心にポッカリ穴の開いた感情、のような表現もよく見られます

熱さと冷たさ、それぞれをある種誤魔化す手段が双方であるとしても、それが行きすぎることによる問題も避けたいものです


歌うなら?

主点としては熱りに不信感を得るも社会の冷たさにもやはり物憂い感じがする
そういったやきもき感、やりきれない感じがこの歌では表現すべきポイントでしょう

曲調に合わせて徐々にムードを出していく感じを意識していきたいです

サビにおいて音程が右往左往し、少し沖縄感も出ていますが、あくまでやりきれない感情を出していきたいので
少し力を抜いて怠惰的な思いをのせると適した歌唱になるかもしれません

自分と社会における問題、熱りと冷めを表したこの曲
共感する場合もありそうですし、是非聴いてみては
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スピッツ 『8823』 究極の疾走感を持ったロックナンバー

8823

2007年7月26日にリリースされたアルバム『ハヤブサ』収録曲
激しさの極みを見せるようなロックナンバーです

静かなサウンドから急に疾走感のあるサビへの展開が魅力であり、ファンの中でもかなり評価の高い曲です

イギリスのバンド、ポリスを意識しており、ドラムの手数の多さやウッドベース音に近いギターのカッティング音がそれを表しています

タイトルの表記は西岸良平のマンガ「地球最後の日」で登場する「海底人8823」からとったもの


サビの疾走感が秀逸で鳥肌もの

Aメロの静かさも相まって、サビでのスピーディな展開に度肝を抜かされます
ドラムの早打ちにギターのパワーある演奏がとても印象的であり、急に現れて急に消える波のようです

ライブでも頻繁に行われる曲であり、現場はかなり盛り上がります

本人曰く「君を不幸にできるのは宇宙でただ一人だけ」というフレーズがお気に入りであり
あえて幸せではない真逆のワードをチョイスしたことが相手にとっての自分の存在価値の表れを強調しています


歌うなら?

Vo.草野の透き通るような声を意識するのは難しいですが、この曲ならある程度目をつむってでも曲調を出すことができそうです
Aメロは静かに、特に1回目のサビ終わりを急激に落とすことで曲のメリハリが大きなものになり、2回目のサビの盛り上げの下準備になります

サビではその溜まったものを解放するように一気に盛り上げて構いません
そのギャップこそこの曲の魅力であり、自分なりに落としと盛り上げを十分意識して最高の落差をつくりあげたいです

Cメロ(Bメロ)は多少高音であり、透き通る声の感じが多少臨場感を持たせる点で真似は難しいですが
そこは裏声を使ってでも乗り切り、やはり本題の方に力をいれたいところです

極まりない落差と盛り上げで身体が震えるような魅力を感じるこの曲
スピッツファンでなくともこういった究極さを味わいたいものです
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椎名林檎 『ありあまる富』 真の富とは?そこから考えが始まる曲

ありあまる富

2009年5月11日にダウンロード開始、27日にCDリリースされた椎名林檎の12枚目のシングル曲
アコースティックを中心とし、富とは一体何か、それを主題とした切ない曲です

序盤よりアコースティックギターとトライアングルをメインに据えた演奏から始まり
その独特な声から切なさ、しかし歌詞には一聴すると前向きさを持っていることがうかがえます

曲の途中までベースが入らず、ドラムもサビまでは入らない構成、曲の重みやリズムを生み出す際に重要なキーカードを途中まで隠しておく手法は、それが入った途端のギャップを生み、曲のインパクトが普段よりも多くあります

エレキも途中まではカッティングによる単発で控え目な役どころでしたが、2回目のサビ終わりとCメロ後の間奏以後重ねて少しづつ盛り上がりを見せ、またサビで落ち着いたあと終盤の聞かせどころとして再度登場します

歌が終わってから余韻に浸る意味で終盤のエコーのかかった演奏がまた刺激的といえます

PVはマンションから屋外へテレビやらベッドやら車やらの贅沢品が投げ飛ばされ
更に途中で爆発するというなんとも衝撃的なもの

そして地面へと降り注ぐ破片は等しく綺麗な結晶となり、皆がモノとして持っている富の結末を表しています

ドラマ『スマイル』の主題歌でもあります

オススメはPV、歌詞

PVに関しては上記の構成であり、メッセージ性が強いのでぜひみてもらいたいです

そして歌詞についてですが、問題性はあまり投げかけずにいきなり結論をにおわすようなフレーズから始まります
「僕らが手にしてる富は見えないよ」つまり人の中にある価値観を真の富としていることが既にちらほらうかがえます

歌詞の構築としては問題定義をした後、それをBメロ、サビを通してゆっくり紐解くというストーリー性がある方が首尾よく理解できそうですが
このようにいきなり曲の結論を言ってしまっているのは敢えてなのか、語るに及ばずといったところか

それとも正解に見えて、もしくは正解であるが現実はそうはいかないことを考えさせるためにさっさとテーマを述べているのか
なんにしろ富は金やモノではなく、人の中にある、という大切なことだからこそ、更にその考えを掘り進んでいく猶予をもらっているような感じです

誰しも富はそちらの方でありたいとは思いますが、ではなぜそれができないのか、そこから真の問題提起が始まると考えると
この曲やはり大きな問題の序章を仄めかしている、あるいはきっかけになるかもしれません

富の考え方が構築したのなら、それをどう現実に切り開いていくのか、それが重要といえます


歌うなら?

椎名林檎の鋭い歌声は特長的で歌詞を聴かせる耳にしてくれますし、訴求力もあります
では、それをどう表現するかというと、非常に難しいです

女性ならまだしも、男性がこの音程を出すにはミドルボイスを多用し、裏声はできれば控えたいところ

表現としては「僕」及び「君」と「彼ら」の状況がわかり、思い浮かぶようにしたいです
彼らは富をカネやモノとしており、僕や君は富を人の中、価値観としている
それを僕と彼らでしっかりと対比し、考え得る富をしっかりと比てもらえるようにしたいです

「彼ら」と言っている点から視点は「僕」
「僕」が考える富についての主張をリスナーと共感できるよう、歌というよりは役に徹したいところです

そうして「僕」に扮することができれば、この曲の曲らしさを少しは出すことができるかもしれませんが
個人的にはこれは問題提起であり、ではその富の考えを社会に浸透、または再認識してもらうにはどうするか
そういった点も踏まえ、あまりこの曲で解決だ、というハッピーエンドさを出し切らないようにもしたいです

まぁそれ自体は曲の終局の演奏である程度見出されているかもしれません
本当の意図はなんともいえませんが

富とは何か、それを考えさせるこの曲
メッセージ性の強いPVと合わせて是非聴きたいです

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GLAY 『鼓動』 広大なイメージのスローで力強い曲

鼓動 GLAY

2007年4月4日にリリースされたGLAYの36枚目のシングル曲
スローテンポなロック調で繰り広げられる世界感は今までのGLAYにはない異色を放つようです

この作品自体はワルツを意識し、しかし8分の6拍子で音の強弱が各フレーズハッキリして描かれています
大地や空、時代のような広大なイメージのワードが多数使用されていますが
それらはタイトル「鼓動」にもあるようにその上で生きるのは人間一人一人であり
悲しみや願いがこういった広い空間の上をめまぐるしく行き来しているといった感じです

他に歌詞には「語りなさい」や「あの時代」のように「人」という当事者とは違った視点のように捉えることができる箇所があります
広大なイメージから人や世界を客観視する存在「神」かそれに類似するエネルギーを持った何かの視点のように感じられますが
「この鼓動」という歌詞から自らも鼓動は存在する、つまりは生物であることはうかがえます

映画『大帝の剣』の主題歌であり、関ケ原の戦い以後の時代背景における宇宙規模の物語が繰り広げられ
まさにひとつの視点にとどまらない同作品にふさわしい曲といえます

PVはメンバーの映像と映画の映像が入り混じるという珍しいものであり
さらに大抵は映画のシーンとなっています


オススメはリズム、雰囲気

個人的にはワルツっぽさは感じられませんが、そのリズムから曲の独自性が聴いてとれます
踊るにふさわしい曲ではないですが、自分の体は小刻みにこのリズムをとってしまい、それこそ鼓動がシンクロしているよう…とまでいうと流石に大袈裟ですが
鼓動、及び今生きる時代が躍るような曲をコンセプトにしているかもしれません

また曲全体でストーリー性があるような構成になっており
Aメロは静かに、Bメロで盛り上げ、サビのメロディを主流としてそれが繰り広げられる感じです

箇所によってはエレキ、アコギの音を使い分け、サビのストリングスなんかはまた違った雰囲気をもたらします


歌うなら?

GLAYの曲に思いを込めるような歌い方はどの曲に関しても言えることですが
この曲は特に各所においてのメリハリをつけるとそれらしくなります

Aメロは静かに、Bメロが盛り上がり、サビは最初少し静かになる感じです

他の有名な曲とは違いこの曲自体はキーは高くない為そこは大丈夫かと
Bメロが少し高めですがそこさえ歌えれば音程に関しては問題ないかと思われます

また自分の中でも小刻みな6/8拍子を設け、全体でリズムを感じながら歌うと感情移入しやすいです

とはいえ他のノリノリな曲みたいではなく、自分の心の内で静かに燃えるような「振動」のようなリズムがふさわしく
特にサビではそのリズムが顕著になるかと

最後の「人の世ほど愛しいものはない」は潔く歌い切り、余韻は残さずバックサウンドに曲の終わりを委ねた方がいいです

広大な、しかし多少ゆったりとして重い安定感のあるようなこの曲
しかし内に秘める熱い思いがちらつき、静かな熱さを感じるにはオススメの曲です

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加藤ミリヤ 『楽園』 ホラーかつミステリアスさ漂うスリリングな曲

加藤ミリヤ 楽園

2012年8月8日にリリースされた加藤ミリヤの22枚目のシングル『HEART BEAT』のカップリング曲
謎多き怪しい世界に惹きこまれるような展開の多い曲です

A面のような明るさとは裏腹に、こちらは同じくテクノ音を使いながらもダークな感じに仕上がっており
「楽園」と呼ばれつつも何が起こるか予測できない危険性を表した世界観が出ていることが聴いてとれます

映画『Another』の主題歌であり、同作品のホラーでミステリアスな雰囲気にマッチした曲といえ
主人公たちが抱く思春期の迷いや孤独感、焦燥感をこの曲がどこかへ導くというコンセプトの基つくられました

この曲自体はあまり型にはまった展開ではなく、AメロBメロも同曲に一回、サビのあとCメロ(Dメロ?)そしてサビという斬新な構造であり

各フレーズでそれぞれ違う雰囲気を臭わせつつも、ミステリアスな感じはどこにも残しています
テクノ音の中にも時々擦弦楽器の二胡のような趣あるサウンドも織り交ぜており
楽園と思われるモノの正体の見えざる部分を表しているように捉えられます


オススメはイントロ

この曲の特長として約55秒にわたる決して短くないといえるイントロが同映画の世界観をとても出していると言えます
ジャンルはホラー、しかし単なるホラーではなくミステリアスさ漂いヒロインの心情描写も少ない

そんな不思議につつまれつつダークな感じが映画の終わりと共に流れるエンディング、つまりこの曲の出だしによりまだ続いていくような、そんな印象です

少し恐怖心をあおるような加藤ミリヤの歌声とシンセサイザー、テクノ音による1分弱のイントロが個人的にはとても印象的であり
まだ映画は終わっていない、と言わんばかりのサウンドが流れます


歌うなら?

ミステリアスさ漂う怪しげな感じを歌で出すならば、恐怖心と安心感を各所でコントロールできるような歌い方が望ましいです

重く響くチェストボイスで恐怖を誘う歌い方、ブレスをきかせた囁くような少し安心させる歌い方
これを使い分けることで、安心と恐怖のギャップがさらに曲の臨場感を出すことにつながります

特にイントロから入るブレスをきかせつつ恐怖心をあおるようなファルセットが肝心であり
エンディングのように映画の臨場感を視聴者が持っている状態で聴かせることはカラオケなどでは不可能なので

その分サウンドと歌い方ですぐさまこの曲の世界観を出し、リスナーを惹きこむ必要があります

多少惹きこむことができればAメロBメロでダークな感じをだし、その後サビでは多少の疾走感で曲の展開を早め
一度安心感を与えるような間奏とCメロに至り、その後Dメロとサビでまたスピード感をだし終局へ向かう感じです

曲の雰囲気を意識し、流れるような展開で歌いたいところです

孤独や焦燥感から答えへと誘わせるような曲
映画と合わせて聴きたいです

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ほたる日和 『季節はずっと』 爽やかで美しい快活なソング

季節はずっと

2009年11月25日にリリースされたほたる日和のメジャー入り前2枚目のシングル曲
爽快で綺麗な曲調と歌声が魅力的な一曲です

『SUZUKI・新型パレット』のCMソングであり、当初このCMが流れたときはとても綺麗なソングで誰が歌っているのか問い合わせが殺到したそうです
声の高さと透明感からスピッツに似ていると思われ、このバンドだと判明したようで

特長としては出だしより超絶高音なVo.早川の歌声
このままのペースでBメロ、サビへと入り、特にトーンを落とすことなく歌が流れるのには驚きです

また全体的に演奏のタッチが優しくふんわりした明るい感じがとても特長的であり
そこに高音の歌声がマッチしていて広く明るい奥行が感じられます

バージョンとしては「季節はずっと」とのタイトルに見合ったように春バージョン・夏バージョンなどが存在するようです

オススメはサビ

サビをフックとして聴かせるためには他よりある程度高音を用いることが定石のひとつですが
この曲はむしろ出だしのAメロ辺りの方が高い点で珍しい構成といえます

しかしサビの曲調はやはりこの曲の看板、綺麗なハモリと少し取り入れた短調さが聴きどころとしては相応しいといえます

またサビの時間は約18秒と短く、これまた常套である繰り返しなどが一切ない点でサビの飽きを来させず
次のサビタイムを待ちどおしくさせる点で潔さが見えます

バックのアコースティックの小刻みなストロークも葉の揺れ、いわば季節感を表すようでとてもいいです


歌うなら?

まず、この曲の平均音程がとても高く、歌うならファルセットまたはミドルボイスが必須となるでしょう
出だしの時点で1オクターブ高い『ファ』から始まりますが
これは男性からすれば既に高い音程、ここから更にピッチを上げるのは至難

さらにここに清涼感及び透明感を出す必要があるとなるともう不可能なレベル

ここでミドルボイス(地声と裏声のミックス)を使い、Aメロがクリアできれば、後は最後のサビ以外はなんとか乗り切れそうです

歌い方としては各フレーズの出だしの歌詞をあまりしっかり発音せず、滑らかに歌うとそれらしくなります
また口角をあげるように「エ」の形で歌えば、多少発音を曖昧にかつそれらしい感じになります

まるで犬や猫の口の形のように、それらをイメージするといいかもしれません

ハイトーンと爽快さ、安心感が特徴のこの曲
爽やかさ、きれいな景色での快活なドライブ気分を味わうときに最適といえます

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レミオロメン 『Wonderful&Beautiful』 車内で描く切ない心境を描いた曲

wonderful beautiful

2007年12月12日にリリースされたレミオロメンの11枚目のシングル
ピアノやギターのせつないメロディ溢れるミディアムバラードです

特に目立った緩急はありませんが、冬の景色ながら暖かさも感じさせるような感じが印象的であり
テンポもそれ程遅くないのですが、聴いていてしみじみする気持ちが増していくようです

高速道路、いわゆる現代の都会を指し示すようなワードが歌詞に多くあり
現代社会における憂鬱と、それに対比した景色と自身の気持ちの変化が効果的に示されているといえます

PVはVo.藤巻が当てもないように車で首都高や野道や山道を走る映像が多くあり
渋滞や果てしない走行はまるで自身の心境の移り変わりや複雑性を表すかのようです

安定した演奏が人々の拠り所となる様

曲の構成としてもAメロ・Bメロ、サビ、Cメロと理に適ったものであり
そこに曲の主立った変調なども特になく、あるとすればVo.藤巻の情緒ある歌い方が目を見張る程度です

曲の展開を期待する人からすれば少し物足りなさもあるかもしれませんが
その安定した曲の流れが、何かしら安寧と安心感を覚え身をゆだねるように聴き続けることができます

タイトルと打って変わってワンダフルさとビューティフルさという派手な印象をかなり控えめに主張するようあり
そのギャップも然りブレないテーゼのようなものがこの曲に安心感を覚えます

派手さを求める場合は他の曲を推奨するでしょう


歌うなら?

この曲は歌う側がその同一テンポに少し飽きを覚えないかが問題となります
曲に対するモチベーションをどこで維持し続けるか、逓減していかぬよう注意が必要です

この曲自体はテーマもしっかりとあり、冬の車内という場面も想像できますし
走行により移り変わる景色に曲の展開を見出すことも可能です

音程を見ても他の曲と比べると比較的歌いやすいでしょうし
車から見える景色と心境の変化という可変的な部分をどう表すかがキーとなります

曲調から一種の安心感を覚えるこの曲
せつなさとブレの無さに酔いしれるためにオススメといえます
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宇多田ヒカル 『COLORS』 色と心境をマイナーで表した幻想的な曲

color

2003年1月29日にリリースされた宇多田ヒカルの12枚目のシングル
個人の心境の変化を色に見立てて描いた幻想的な曲です

歌詞中にも多くの色がとりいれられ、まさに彩りあるものに満ちた世界観を描いています

とはいえ無色の存在も端から否定しているわけではなく、そういった悲観的な場面も幾度登場することは人生において避けようがないため
その経験も踏まえつつ自ら色を塗っていくメッセージ性を歌詞に載せています

「トヨタ ウィッシュ」のCMソングに起用されており
PVでは特に黒と赤が強調された衣装を身に纏う姿が多く映し出されています


色をテーマに様々な視点が彩られていく歌詞が秀逸

白黒が多少マイナスなイメージを持ち、それ以外の有色の存在によって多角的視点から日常の彩りを表現しています
青やオレンジなどは比較的その場の風景の代表としてとりあげられており
赤は心境を表すポジションとして描かれています

特に赤は情熱さと逆に嫉妬や多少の憤りのような、真逆の印象を曲中に受け
どちらにもなり得る二面性を持つように思われます

ハッキリとした色ですが、それがどちらを指しし示すのかが人生においても非常に悩まされるところです

歌うなら?

テンポはミディアムですが比較的暗めの印象があり
そのマイナーさをイメージさせるワードも多く登場し、そこに色で表されるものとはまた違った深みを覚えます

「あきらめ」や「死者」のような色とこういった否定的なワードの組み合わせは、その色自体のイメージの方向性に結びつけてしまうため
この曲における色の役割をそれぞれ把握しておく必要があります

上記のように赤自体が100%情熱さを表すわけではなく、各所また違った印象をもたせる点を踏まえても
その前後の言葉から色がどういった役割をもっているのか、イメージしながら歌うのが適した歌唱法といえます

とはいえその役割もまた曖昧性を孕むため、決してこれのみを表しているともいいがたく
決して他の面はないという一点視野の考えに終着するのも控えた方がいいでしょう

色といいつつカラフルさよりは白黒と赤の強いこの曲
歌詞の深みと雰囲気を味わいながら聴きたいですね
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