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Mr.Children 『REM』 激しくもミステリアスなロックナンバー

rem

2013年5月29日にリリースされたMr.Childrenの5枚目の配信限定シングル曲
ぶっ飛ぶようなロック調にミステリアスな感じが織り交ざった曲となっています

シングル曲といえばある程度の万人受けが見込まれることを前提として書かれますが
この曲はミスチルの中でもまた異彩を放ち、ニシヘヒガシヘやフェイクなどとはまた違った雰囲気を漂わせます

多くの人が受け入れやすいメロディというものは存在しますが歌唱部分だけ見てみるとAメロは爆発的に奇妙な感じがし
この調子で突っ走っていくのかと思いきや、逆にサビでは盛り下げ、違う視点で曲を見せてくれます

イントロから短調性は垣間見れるので、これはまたいい意味で変な方向へ行くのでは、と予測されるのではないかと

東宝映画「リアル〜完全なる首長竜の日〜」の主題歌であり
最新医療技術センシングで潜在意識と意思疎通を交わすミステリアスな部分とマッチした曲といえます

この曲のスピーディーでぶっ飛んだ感じは同映画のプロデューサーの意向によるものであり
人の潜在意識は現実離れしていることを表すための注文だったのではないでしょうか


オススメは大サビ

この曲、人の好き嫌いはありそうですが、個人的にこういった偏屈な曲は好きであるため、多少意見が食い違う可能性もあるかもしれません

とはいえ、曲の構成自体はよく、A・Bメロで盛り上げ、サビで静かに、それを繰り返し大サビでド派手に持っていくという感じであり
最後まで聞けばこのミステリアスかつ激しいロックナンバーに心奪われることも少なくないのでは

敢えて序盤のサビを静かにするのは同バンドの曲「HERO」でもありましたが
ここまでサビとそれ以外の緩急の差が激しいものは初めてであり、逆にA・Bメロをメインとしているかの様

敢えて他を引き立てるサビも相まって、最後の大サビはやはりその分強調され、最高速度での疾走感を味わうことができます


歌うなら?

歌う、というよりうまく叫ぶ方がこの曲には適しているといえ
上手に歌おう、音程をとろうという考えは実は正しくないのかもしれません

常に続くシャウトボイスはその世界観を表すために必要ですが
もしカラオケという密室で歌うとなると、ただ叫ぶとやかましいストレス発散の曲になりかねません

潜在意識を表すかのうよな暴走気味の曲とはいえ、曲は曲
聴き手がいるためそれを踏まえた歌唱がいるとなると、気を遣ったシャウトボイスはなかなか難儀

敢えてしっかり音程をとって歌い、この曲の雰囲気をまた違うものにするのもアリです
ただ、恥ずかしい気持ちだけは是非とも抑えていただきたい

深層心理を呼び覚ますかのような激しい曲
通常とは違った世界観に浸りたいとき、今を吹っ飛ばしたい気分などには聴くことをオススメします

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THE ROOTLESS 『One day』 挫折から諦めず前に進む気持ちになる曲

oneday

グッとくる度★★★★
元気になれる度★★★

2010年10月20日にリリースされたThe ROOTLESの1枚目のシングル曲
同バンドの記念すべきメジャーデビュー1作目の曲です

重量感ある演奏は聴く人の心にグッと響くものがあります

テレビアニメ「ONE PIECE」の主題歌であり、兄エースを救う弟ルフィの生き様を表したような曲です
2011年2月9日には同アニメの感謝版ジャケットがリリースされており、ファンの心を掴むようなサービスといえます

誰かを目標としてもがき続ける自分を描いたその歌詞ですが
確かに諦めるという言葉を知らないルフィにとって最大の後悔は兄エースを救えなかったこと

諦めなくとも自分の非力さに無念さと挫折、絶望を味わっても
そこから立ち止まることなく他の仲間と進み続けるストーリー

マンガのような規模の絶望はなくとも、何かしらの障害に諦めそうになった経験がある人も多い中
それでも諦めず、大切なものを失わない為に進もうという前向きなメッセージ性があります

スローテンポにドラムとベースの重い演奏が特徴的です

ちなみにメンバー脱退もあり2014年1月10日よりバンド名を「ROOtless」と改名
現在ヴォーカルのShinはベースも担当しています


オススメはサビ

重量感がある演奏はサビの盛り上げを誇張するために存在しているようです
曲の展開自体は型にはまっており、サビのメロディもシンプルですが胸に来るものがあり、まさにアニメとマッチしています

更にCメロをはさみ転調したあとの大サビは圧巻です

Aメロ・Bメロに関して言えば切なさを思わせるチェストボイスが静かに響き渡っているのも
サビへの展開に必要不可欠といえます


歌うなら?

前述したとおり、Aメロ・Bメロはできるだけブレスを多く含んだチェストボイスで切なさを思わせるのが理想
曲の盛り上がりの期待感は重量感ある演奏に任せ、歌詞の諦めそうな心情を表すために専念すべきでしょう

そして待ちに待ったサビではその感情を周囲に響き渡らせるように、盛り上がりをイメージして歌えればよいかと
特に混じりっ気のないシンプルな歌い方でも悪くないですが多少の切なさは少し残すと臨場感が維持されます

高音が各所にしかないため音程はしっかりとりたいところです

シンプルな切なさから力強さを取り戻したいときに聴きたい曲
ONE PIECEファンなら更に押さえておきたい曲ですね

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Base Ball Bear 『神々Looks You』 世界観ある歌詞が注目の曲

神々LOOKS YOU

元気になれる度:★★★
ミステリアス度:★★

2009年4月15日にリリースされたBase Ball Bearの9枚目のシングル曲
ホ長調から繰り出されるキャッチーなメロディに、誰もがグッときそうなコードが織り込まれています

神様と対比すると普通な僕達人間でも、素晴らしいと自分で思える人生になればいいという
いいものと比べて劣りそうでもそれは自分たち次第であるというニュアンスがこの曲から醸し出されています

またキャッチーなメロディとはいえコードが各所で変動的であり、そこがこの曲を聴き飽きせない魅力のひとつであるといえます
特にBメロ~サビにそれが織り込まれており、よくありそうなメロディでも何故か繰り返し聴いてしまいます

松竹映画「鴨川ホルモー」の主題歌であり
鬼や式神を使って争うホルモーという競技をメインとして繰り広げられる作品にマッチした内容といえます

ちなみにタイトルを「Looks」と単数形にしたのは言葉の調子を考えたことと
神々を「神様それぞれ」(each other)という風に捉えたため


オススメは歌詞

「神様」と主題とし、それに見合った単語を随所に散りばめつつもメッセージ性を残しており
こういった言葉のセレクトは個人的に大好きです

また神及びそういった空想上の者は他国を問わずこの歌詞に登場しており

魑魅魍魎…山河に属する怪
暗黒時代…トロイア戦争後のギリシアの停滞期
唯我独尊…釈迦が誕生した際に発したとされる言葉
三千世界…世界が1000の3乗、つまり10億の世界が集まってできた空間であるという仏教用語

他にも十字架、エイメン、蜘蛛の糸など神や空想の話を連想させるワードが多く
こういった言葉選びはその曲の世界観を表し、聴く人の一種の探求心を煽ります

ただ言葉選びによる世界観の創出もいきすぎるとそこから現実味あるメッセージソングに戻しづらくなるため
世界観を広げっぱなしでそこで何かを感じ取ってもらうか
はたまた一度世界観を抑え込み伝えたいことを舞台上に持っていくか、その手法が問われます

ここではサビに乗じて「神様になったらどうする?」と本人及びリスナーへの問いかけがあり
他メロで空想に浸らせていざ自分の状況や場合を考えると今はどういった人生か、果たしてあるべき人生観とは?
そういったことを短いサビでで集約させています

サビ以外にそういったメッセージがないわけではないですが、世界を広げていざ自分の場合はどうなのか?といった本題は
サビに行われているのが顕著だといえなくもありません

本人としては決して神に及ばなくとも、自分が素晴らしいと思えるならなんでもいい
まさに「様々」な人生があるということをメッセージに乗せているといえます


歌うなら?

絶妙な世界観を纏う歌詞が用意されている中でどういった歌い方がふさわしいのか
それも「様々」であると言ってしまえばこんな場を設ける必要もありませんが

少し絶大さを感じさせながらもやはり自分の人生は自分と関係ないわけではない
だからそこに目をやりつつも自由性を感じさせるある程度客観性のある歌い方がふさわしいかと

それを出すには、歌い方に余裕があり、歌詞もある程度しっかり発音することを推奨します
余裕が見えるようにするには、ある程度リズムより遅れた歌い方、ミディアムテンポですがゆったりとした歌い方をした方が
歌うというよりは語る、といった雰囲気になって相手への問いかけをしているような感じになります

歌詞を伸ばすところが多いため、そういったところも有効活用してこの曲らしさを出すのも秘訣です

「神様になったらどうする?」
そんな幻想に浸りつつも、この曲の世界観を味わっていたいです

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backnumber 『青い春』 幼き頃の夢を持っているか?現状との葛藤を描く曲

青い春

2012年11月7日にリリースされたback numberの7枚目のシングル
大人になるにつれ現れる葛藤の中でもがく様を描いたメッセージソングです

これまでの同バンドの女性との想いというシングル路線からは外れ、人々の日々の葛藤を描いた同曲はもちろん今までとは異色
短調な曲調はあれど、ここまでグッとこさせかつテンポの速い曲はback numberの違った側面を見せられます

ドラマ『高校入試』の主題歌であり、タイトル通り高校入試に起こるトラブルを教師がどう解決していくか
学生とのやり取りの中今の社会に訴えるような風刺作品といえ、同曲も社会に訴えがある点でマッチしているといえます

タイトル「青い春」は文字通り青春ですが
この曲でいえばもう少しダークな紺色に近い色が想像されます


比喩の多い歌詞とサビの旋律が哀愁と葛藤を描く

「社会のレール」という言葉があるように、社会のステージで踊らされる人々のもがくさまを描いた歌詞が特徴てきです

誰しも成長するにつれ社会になじんでいけば
こどもの頃に描いていた夢や理想とほど遠い現状に半ばあきらめのような妥協をしてしまうことも多い

夢に向かっておらず、レールの上を走っていてもいつしか「まぁいいや」と思えてしまうそんな自分がいても
それでもそれでもそのステージでやはり必死に夢を追い求めて羽ばたくこをやめないでいたい

そもそも日本における政府の若者に対する方針は、「勤労の義務」があるように社会に労働という形で貢献する人材育成を主とし
学校法でもそれが定められているため学校に通う目的はまさにそれに当たります

そんな幼いころから政府の方針に従い義務教育を受け、その後進学や就職をすれば若き日々の芽を摘まれるのは珍しくない世の中ですが
そこからどうステージで違う自分を見せられるのか、そこが問題といえます

またサビ入りのドラムも盛り上がりの予兆を見せる点で良い手法ですし、メロディも好みです
まさにダークな青を終始連想させるようで、そこからどうやって光を照らすのか、それは自分次第です


歌うなら?

こういったダークな曲はその雰囲気を強弱でどう出すかということがポイントとなりますが
この曲にメリハリはあまり見られなく、Aメロは静かに、サビは大きく、キーの高さに応じた声の出し方で雰囲気は出そうです

とはいえこの曲、転調後のサビは相当高いのが実はネックであり、Vo.清水のように喉を開けた感じの声をその高さでも維持できるかが問題となりますが
ある程度声を絞った歌い方でも、葛藤している若者を表現できれば答えはひとつではないといえましょう

多少の疾走感は大人に成長していくスピードと焦りを感じさせますし、速すぎず遅すぎずのペースでそれを表していきたいところです

幼いころ描いた夢に対する現状抱く葛藤
そこから逃げず常に向き合い、ステージから羽ばたく可能性を常に持っていたいですね

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スガシカオ 『コノユビトマレ』 悩みを忘れさせるメッセージソング

コノユビトマレ

2008年9月3日にリリースされたスガシカオの24枚目のシングル
ディスコ調で流れるアップテンポな曲は人の気持ちを軽やかにします

この曲自体メッセージソングではありますが、あまり真に迫るような強いメッセージ性があるというよりは
多少のばか騒ぎで誰に対しても敷居の高くないメッセージを投げかけているのが特徴です

サビの歌詞でも社会に閉塞感や孤独感を抱いている人に対して「この指とまれ」で誘っており
その後ムリに何かをする必要はないというメッセージを掲げています

何かをしよう、諦めるなという言葉ではなく
特別何かをする必要はないという現実味のある一種の応援は、そういった人たちに現実を振り返るきっかけを与えてくれます

特別レベルの高い理想などを歌詞に込めるよりは、振り向くきっかけは人々にとってつくりやすく
唯一メッセージ性の強い「ハンドル手放すな!!」に対しても段階を踏むことで心に刻むことができます

PVにある多人数による奇妙なダンスも、この歌に少しでも入りやすいように施された工夫であり
多少ストーリー性のある映像とフレームの大きいメガネの幾多の登場も印象的である

ちなみに積水ハウス「シャーメゾン」のCMソング


オススメはイントロ、サビ、PV

イントロのベース捌きが特徴的な曲であり、このイントロはこの曲だなと容易に想像させることができます
ノリたい人は序章から身体が動くようなリズムとり、マイナスな気持ちならば興味を持たせるような前振りといえます

サビは特に歌詞の敷居の高くないメッセージ性がやはり印象的で、誰に対してもムリなく受け取ることができる内容といえます
共感的な状況な人に対する呼びかけと、結果頑張らなきゃいけないのか、いやそういうわけではない

しかし最後では「誰かの為に何かできる人」という、マイナスでない面を持ち合わせている人への投げかけも述べており
マイナスに思える自分にも既にプラスと思えるものを持ち合わせていることが想像されます

強いメッセージによるリスナーとのギャップを避けた、とても勉強になる歌詞です

PVに関しては、多少吹き出しそうな振り付けはぜひ一度見てもらいものです
本当に今抱えている問題が多少吹き飛ぶような一貫性のない多様なダンスとダンサーの表情は興味深いです


歌うなら?

多少のノリとそこまで力を入れない感じで歌うのがこの歌のスタイルとしてふさわしいのではないでしょうか

誰もが気軽に聴くことができ、歌詞もある程度でも心に入るためには、歌い手は真に迫るような歌い方はナンセンスであり
しかしそこまで騒げない人にとっても聴きやすい、中間的な気持ちがフィットするように思えます

ハスキーさから連想させる切なさなどはこの曲ではあまり必要なく、表面は多少のばか騒ぎ
でもちゃんとリスナーを置いていくことのない視線の維持を感じさせる、余裕のある歌い方が適しているでしょう

「このゆびとまれ」と「ハンドル手放すな!!」は多少力強くでもいいでしょうし
この曲のメッセージワードとして強調してもよいと思われるため
聞き取りやすい発音が望ましいです

肩の力を落として誰でも受け入れやすいメッセージ性のこの曲
PVと合わせて是非聴いてもらいたいです

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一青窈 『「ただいま」』 帰る場所の存在の重要性を考えさせる曲

ただいま

2007年12月5日にリリースされた一青窈の10枚目のシングル
曲名通り、自分が帰る場所の存在の大切さを認識する曲です

ピアノ伴奏の明瞭な鍵盤音から始まり、合唱コンクールにふさわしそうだと思いきや
曲のコンセプトを伝えるためのサビのメロディとテンポが結構複雑でやはり向かないかなと思いつつも脳内をグルグル巡るような旋律は特徴的です

タイトルは帰宅時の掛け声「ただいま」と今ここにいる自分「ただ、今」の2つの掛詞となっており
ただいまと言える場所がある自分の今の状況を改めて実感する重要性の強調がうかがえます

ドラマ『愛のうた!』の主題歌であり
複雑な家族関係の中親子の絆を育み、真の意味での自分の場所をつくっていく展開に曲がマッチしています

ちなみに同曲のタイトルは鍵括弧をつけるのが正式であり、「ただいま」と表すのが適当です


情景を表す歌詞と心に残る短調な旋律が印象的

歌詞自体はメッセージをそのまま伝える手法はあまりとられず
情景を表しそこから当事者の現状や感情をイメージするやや小説的なつくりとなっています

「運命につねられた赤い目のわたし」「別々の電線で2人、して口をつぐみ」のように
思った通りにいかず目を真っ赤にして泣く姿と2人が違う電車に乗っているように思いをひとつにできず、それを是正しようにも開口できずにいる

しかしやはり自分が帰れる場所の存在を欲しており、それは直接的な意味の家であることが表面的ですが
実際は心の拠り所、家族や親しい友人など、人の心の中にその居場所が存在することこそ重要と言えます

つまり一口に「帰る場所」といっても、それは視覚的なものではなくあなた自身が相手の帰るべき場所自身であり、逆もまた然りである
そうやって相手の拠り所となりなってもらうためには、長い年月をかけた信頼や家族愛などがあってこその賜物といえます
それが悲観や叱咤こそあれど、それら全て含めて「愛」といえる行為であるのが理想なのでしょう

そういった複雑な心中を表現するようなメロディが本作品で奏でられているといえます


歌うなら?

こういった情緒的なメッセージソングは、自身の経験を乗せて歌うのが最もそれらしく響きます
相手との気持ちの行き違いは不完全な人間であればだれでも体験するもの
それでも改善していきたいと奮闘していた自分のあの頃を感慨深く思い出せば、それがこの曲の持ち味となります

友達、恋人、大きなところでは家族、自分の拠り所を思い出してそれを表現していきたいです

この曲はサビの音程の揺れ幅がとても大きく、心情を乗せつつも音程はできるだけ外さず
必要ならば曲のテンポを自分なりにズラしてもよいので音階にはある程度忠実でありたいです

またテンポを遅めにズラすとその曲自体に重みが加えられるので
コンセプト的にもさらに味のある曲調となりむしろ一石二鳥といえます

帰るべき場所の存在を改めて考えさせるこの曲
そんなドラマチックさは自分に自信をもつことにも一役買ってくれそうです

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シド 『V.I.P』 綺麗で盛り上がりを見せるアップテンポな曲

vip

2012年11月21日にリリースされたシドの13枚目のシングル曲
躍動感ある綺麗でかつ盛り上がりのある曲です

アップテンポな激しさの中に、繊細さや奥深さがうかがえるような曲調であり
リズムにもメリハリがあって聴いていてとても楽しくなるように思えます

歌詞の内容は周りに流されず、自分らしさを磨いていけばいいといったことを描いている模様
VIPとは「Very Important Person」特に重要な人物の意であり、誰もが特別になりうる可能性はあるが
それを追い求める余り自分らしさを失ってしまってはなんの面白みもない

他者に譲歩しすぎず自分らしさを持って挑み、それこそ自分という特別性を育んでいくことが大切です
それが叶わずVIPを目指すことがいつしかそれから遠ざかっていってしまう

意識しすぎず突き進むことが、やがて大歓声を受けるタネを育て続けることにつながるといえましょう

但し心地よく撃たれるか、苦痛に苛まれるかも自分次第
VIPとなることが果たして良いとは限らず、VIPであることに甘んじることもこれまた不正解

そもそも自身がVIPに到達しているかもわからないのであり、重要なのは特別性は自分では決められないということ
周囲をあまりにも意識することのないよう、自分磨きに集中していけば、自然と周囲の評価は伴っていくものです

アニメ『マギ』の主題歌でもあります


ビューティな演奏と激しさの両立がグッド

出だしはピッコロのような音から始まり、その後キレのあるサビからストリングスを取り入れた演奏は異国を旅しているかのようです

そこには一種の美しさが芽生え、それでも曲の激しさと前向きな姿勢は維持されている点がとても魅力的です

特に最初と最後のサビのリズムとりが見事に全てのサウンドの調和に成功しており
何かしら眼前に球体の光が滑らかな列を組むように流れていくのが見えます

まぁそれ程整いと華麗さがうかがえるということで

歌うなら?

高音が多いにもかかわらず綺麗なビブラートを用いる歌い方が特徴的であり、できればそこを再現したいものです
毎度のサビにおいては最初の高音と次の高音はビブラートの有無で区別をつけたいのが希望

また伸ばすところは伸ばし、きるところはきるといったメリハリも各所聴き込んで差別化したいところです
きるにしてもそのタイミングを原曲のタイミングで計ってキレのよい歌い方にしたいですが

キレさえあればある程度の個性をもっても構わないでしょう
サビは極めてハッキリ歌い前向きさを表現したいですね

自分らしさの重要性を、そういったメッセージをあまり臭わさざずに書き上げたこの曲
綺麗な盛り上がりを堪能したい方は必聴です

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YUI 『GLORIA』 青春時代へ送る応援ソング

gloria

2010年1月20日にリリースされたYUIの15枚目のシングル曲
若者の抱く悩みや葛藤を吹き飛ばすような歌です

主に青春時代に抱える問題、勉強や恋愛などの悩みを持つ者に対する応援ソングであり
誰もが若き日々に背負うであろうクエストに挑む後押しとなるように、またYUI自身もその迷いに共感するような歌詞が印象的です

GLORIAはラテン語で「栄光」を表し、学生が目指すべき栄光、恋愛成就であったり進学であったりスポーツの勝利であったり
そういった言及はできないが問題解決の糸筋となるような漠然とした答えは、まずは自分が答えに辿りつく自信をもつこと

できないと思うと何もできないもの、漠然さをどんどん削り具体性のあるものへ形を変えていく必要があります

その曖昧性とどうすればいいのかわからない心の叫びみたいなものは、イントロ及びサビにおいて多少の強弱をもって表現されています

『進研ゼミ高校講座』CMソングであり、曲のコンセプトに見合ったタイアップといえます


せつなさを乗り越えた希望の表現がグッド

そして短調な曲調とYUIの声がまた憐みとそこに見える一筋の光のようなものが感じ取れます
大きく可能性が燦然と輝く希望よりも、見えるかどうかわからない微かな希望の方が現実味とハラハラ加減、それが達成できたときの喜びの大きさも全然違います

また前述したようにイントロ及びサビのなんともいえないもどかしさというものがこの曲のひとつの聴きどころです

敢えて歌詞に感嘆をとりいれたのは、とどのつまり言葉では表現しきれない問題を青春時代には抱えるものだということが聴いてとれますし、それがサビの頭からならインパクトも大きいです

それがYUIのハスキーながら力強い声と相まって更なる響きをもたらします


歌うなら?

上記の通り青春時代の問題に対する応援ソングであり
また自身もそれに共感した痛み分けの気持ちも表したいところ

眉間を寄せて哀愁さを持ち合わせながら、私は歌うことで勇気づけるといった意気込みさを歌に乗せたいです

これは自身が青春に抱いた問題をイメージして歌うといいかもしれません

もし自分が解決できなかったものを心中に残していたとしても、次は同じ過ちを繰り返さないような忠告という名のアドバイスにもなりますし
解決できると自分が確信しているのならそれを次の世代に向けて歌うとらしくなるでしょう

感嘆の部分は恥ずかしさを忘れ、自身の迷いと、しかし必死さとエールを送るようなそういった意味で若者にはグロリアを掴んでもらいたいものです

誰しも抱える青春時代における迷い
それにくじけない応援ソングとして是非オススメしたいです

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平井堅 『楽園』 叙情的な哀愁を超えた曲

楽園

2000年1月19日にリリースされた平井堅の8枚目のシングル曲
叙情的でメロウな曲調であり、哀愁を超えた感慨深さを聴く人に印象づけさせます

平井堅が歌手生命を賭けシンガーソングライターからヴォーカリストとしてこの曲に身を投じ
その後ヒットを打ち立てた曲であり、曲の構成や細かいところへの気配りが秀逸です

曲のノスタルジックな雰囲気はベースとして維持しつつも、各シーンにおける微妙な展開も高評価であり
サビに突出した盛り上がりはないですが、安定して世界観に浸れます

オススメはイントロ~Aメロ

イントロから哀しいイメージがギターなどで表現されており、楽園といえばこの入り方がとても印象的です
このイントロがなければ楽園じゃないというくらい、イントロの特異性にはすぐに虜になる人も多いかと

Aメロのメロディも好みであり、初っ端からファルセットを用いた哀愁漂う曲の表現と声質は素晴らしく
ここ辺りまでで既に心奪われる人が大半、その後は安定した曲調で最後まで聴きつづけることができるでしょう

つまり楽園のメインは最初の部分だと個人的には思っています

歌うんなら?

大体はイントロが流れることでこの曲の世界観の大半は用意されたようなものなので
あとは叙情的な表現を声質と歌い方でどこまでカバーできるかが肝心です

カバーといっても歌がメインであることには変わりないので、平井堅の哀愁を表現するにはその人の声質が左右され
歌う人材は限られているかもしれません

ちょっとでも明るさは見せない方が曲の雰囲気を出すことができる点で、常に歌い手は哀愁を漂わせていねければならない始末
5分30秒以上それを保つことができるかどうかにかかっています

平井堅の名を知らしめる代表作となったこの曲
感傷に浸りたい場合はたまに聴いてみるのよいでしょう

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レミオロメン 『翼』 元気になる疾走感あふれる曲

レミオロメン

2008年10月29日にリリースされたレミオロメンのアルバム「風のクロマ」収録曲
ミディアムテンポから繰り出されるハツラツとした曲は聴く人に元気を与えます

「劇場版MAJOR メジャー 友情の一球」の主題歌であり
主人公の茂野吾郎が身の危険を冒してでも仲間のピンチを救う勇敢さを賞賛するかのようにエンディングとしてこの曲が流れます
しかし結果的に右肩を壊すことになったのはちと複雑な気持ちですが…

爽やかなギターの旋律から始まるイントロに疾走感と盛り上がりを思わせ
それがサビで一気に爆発するという、レミオロメンの十八番の構成となっています

あまり雑味はなく、素直に前向きになれる曲だと思います

PVは鳥が飛ぶような視点から湖、草原、山脈を疾走するように撮影され
まさに「翼」を持って自由に動く感じが出ています
ちなみに撮影地は北海道とのこと


オススメはサビ

レミオロメンはBメロまでを溜め、サビで一気に曲の真髄を見せるという手法が多く
翼もそういった構成であり、メロディの良さはレミオロメンの曲の中でもトップクラスです

確かにサビが聴きどころであるのは曲の構成として通常なのですが
レミオロメンはそれが顕著であり、サビのメロディが素晴らしいものが多々あります

更にMr藤巻の重量感ある声は高音では特に真価を発揮し
場の盛り上げに相応しい臨場感あふれる声と歌い方はまさにこの曲にピッタリです


歌うなら?

レミオロメンの曲はサビに比重を置いていいと言えるほどサビが見せ場であり
この翼も同様、サビで聴き手にどれだけ鳥肌を立たせるかが肝心です

高音が出るのはもちろん、声を出す際の懸命な感じも必要です

歌詞に関してはサビの高温に「a」の母音が多く、発声しやすくはなっているため
しっかり音程を外さずサビを歌いきることがカギです

聴く手を元気にさせるこの曲
まさに迷った時は「翼」を聴いて心を励ましたいですね

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